本記事はアフィリエイト広告を含みます。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。契約や取引の個別の判断は、弁護士または公正取引委員会・中小企業庁の相談窓口にご確認ください。
「エンジニア 副業 案件」で検索すると、候補に「探し方」と「ない」が並びます。エージェントに登録しても副業向けの案件が紹介されない、クラウドソーシングは単価が合わない、という状態で「案件がない」と感じている人が多いのだと思います。土日だけの案件がエージェントの公式サイトに載っていないことは土日副業の記事で確認したので、この記事は「どこで探すか」に絞ります。
使うのは3つの一次情報です。フリーランスが実際に仕事を見つけている経路の公的調査、エージェント各社が公表している登録から紹介までの流れ、そして募集文に法律上書かれる項目です。読み終わると、自分が探していない経路と、目の前の案件が着手してよい状態かが分かる形にしています。
先に結論
- 内閣官房の令和4年度調査(2,119名)では、仲介事業者・仲介サービスを使わず、専ら依頼者から直接仕事を受けている人が78.7%で、仲介を主に使う人は9.3%です。フリーランスの仕事の大半は、エージェントやクラウドソーシングの外で、直接の相手から来ています。会社員として副業を探す人には、その「直接の相手」がまだありません。「案件がない」は、エージェントとクラウドソーシングの2か所だけを見ているときに起きやすい状態だと読めます
- エージェントは登録→面談→紹介の3段で進み、サイトに載る案件は一部です。Midworks は非公開案件が全体の80%、レバテックは非公開案件を登録者限定と書いています。クラウドワークス テックは登録から参画まで最短3営業日、平均2週間〜1か月で、長期(主に3か月以上)の案件が中心です
- どの経路で見つけても、募集文は虚偽や誤解を生む表示が禁止され(フリーランス法12条)、業務委託をしたら直ちに条件の明示義務があります(3条)。公正取引委員会規則が定める明示項目は12あり、業務の内容、納期と納品先、報酬の額と支払期日が募集文にないまま着手を求められる案件は、3条の明示がまだ済んでいない段階です。着手前にメールで揃える根拠になります
「案件がない」と感じるのは、探す場所が2か所に偏っているから
フリーランスがどこから仕事を受けているかは、内閣官房・公正取引委員会・厚生労働省・中小企業庁の令和4年度フリーランス実態調査(全職種、2,119名)に載っています。仲介事業者・仲介サービスを利用しているかを聞いた設問で、答えは次の3つに分かれました。
| 仕事の受け方 | 割合 |
|---|---|
| 仲介事業者・仲介サービスを主に利用している | 9.3% |
| 仲介事業者・仲介サービスを利用することもある | 11.9% |
| 専ら依頼者から直接仕事を受けている | 78.7% |
出典:内閣官房ほか 令和4年度フリーランス実態調査結果9章Q1(2,119名。この調査の「仲介事業者・仲介サービス」は人材仲介会社のほか、クラウドソーシング会社やインターネット掲示板なども含む広い定義)
仲介を使わない人が8割です。「仲介事業者・仲介サービス」にはエージェントもクラウドソーシングも含まれるので、この2つを合わせても、本業のフリーランスにとって仕事の入口としては2割程度にとどまります。残りの8割は、依頼者から直接受けています。
ここで副業の立場を当てはめると、構造が見えます。直接の依頼は、以前に取引した相手や一緒に働いた相手がいて初めて来ます。会社員として副業を探す人には「過去・現在の取引先」がありません。人脈も、本業の同僚や元同僚に限られます。残るのがエージェントとクラウドソーシングで、本業のフリーランスにとっては入口の2割程度を占める経路です。「案件がない」は案件が世の中にないのではなく、副業の立場だとフリーランスの主な経路が最初から使えず、細い2本だけを見ている状態だと読めます。
エージェントで探す:登録から紹介までの流れと、公開されない案件
次に、エージェントの中で何が起きているかです。6社の公式サイトから、登録から紹介までの流れと、公開案件・非公開案件の記述を拾いました。
| 会社 | 公表している流れ・期間 | 公開案件・非公開案件の記述 |
|---|---|---|
| クラウドワークス テック | 登録から参画まで最短3営業日、平均2週間〜1か月。長期(主に3か月以上)の案件が中心、契約は基本的に準委任 | 「サイト上で非公開のお仕事もございます」 |
| ITプロパートナーズ | 会員登録→エージェント面談(電話または面談)→案件紹介・企業面談 | 記述なし |
| レバテックフリーランス | コーディネーターが案件を提案。単価交渉・契約代行 | 非公開案件など「登録者限定の情報」はマイページで閲覧 |
| Midworks | カウンセリング面談で希望条件を相談 | 公開案件25,000件以上(2026年3月時点、全国)。「非公開案件が全体案件数の80%」(80%には時点の注記なし) |
| ポテパンフリーランス | カウンセリング→案件紹介→案件先との面談→参画 | 案件一覧に件数を表示(閲覧時1,227件) |
| ギークスジョブ | キャリアアドバイザーがヒアリングして提案 | 記述なし(実績数値は動的表示のため本文で確認できず) |
各社公式サイトの記載(2026年9月11日時点)。件数の数え方は会社ごとに違います
登録からお仕事への参画まで、どのくらいのスケジュール感で進みますか。
サービスへのご登録からお仕事へのご参画まで、最短3営業日、平均で2週間~1ヶ月程度でございます。
※職種やタイミングに大きく左右されます出典:クラウドワークス テック よくある質問(2026年9月11日時点)
3つ読み取れます。1つ目は、サイトの案件検索で「ない」と判断するのは早いということです。Midworks は非公開案件が全体の80%と書いていて、レバテックも非公開案件は登録者限定です。登録して面談を受けるまで、案件の大半は見えない設計になっています。2つ目は、紹介までに時間がかかることです。最短3営業日でも平均は2週間〜1か月で、職種とタイミングで動きます。3つ目は、紹介される案件の形です。クラウドワークス テックは長期(主に3か月以上)で準委任が中心と書いていて、副業向けの案件は常時はないと明言しています。
つまりエージェントで「案件がない」と言われる場合、条件が合わないのは稼働日数(週1〜2日以上、平日日中)、実務経験(2年以上が目安の会社、1年以上とする会社)、期間(3か月以上)のどれかである可能性が高いです。この3つは土日副業の記事で各社の原文を並べています。案件数として公表される数字は数え方が会社ごとに違うので、その読み方はエージェント6社比較の記事にあります。
クラウドソーシングと直接受注:件数は多いが、条件は自分で揃える
クラウドワークス テックのよくある質問には、同じ会社が運営するクラウドソーシングとの違いが書かれています。クラウドソーシングは「発注者様(クライアント)と受注者様(ワーカー)との間で直接契約を交わしていただき、オンライン上でやり取りを行っていただくクラウドソーシングサービス」で、エージェントは企業から受けた仕事を登録者に再委託する形です。
クラウドソーシングは直接契約なので入口は広く、単価交渉も契約の条件も自分で確かめることになります。内閣官房の調査(2022年8月実施)では、仲介サービスを使う人でも取引開始の申込は対面が56.5%、オンラインが41.0%で、申込がオンラインの人は半分に満たない状態でした。
直接受注(人脈・元の取引先)は内閣官房の調査で8割を占める経路ですが、副業の場合はここが細いと書きました。ただし、本業で一緒に働いた人からの相談を受ける形は、この経路そのものです。元同僚や前職の関係者に「業務委託で受けられる」と伝えているかどうかで、8割を占める経路が使えるかが決まります。
どの経路でも、募集文と契約の条件は法律で決まっている
法律の当てはめは2段です。募集の段階では、フリーランス法12条が、広告や文書で募集情報を出すときに虚偽の表示や誤解を生じさせる表示を禁止し、正確かつ最新の内容に保つことを求めています。対象は施行令2条の5つ(業務の内容、場所・期間・時間、報酬、契約の解除や不更新、募集者)です。内閣官房の調査では、仲介サービスを使う451名のうち2.0%が、仕事の募集の際に仲介事業者から示された取引条件と、実際に発注者から示された取引条件が一致しなかったと答えています。この場面が12条に当たります。
契約の段階では、案件をどこで見つけても、業務委託で受けるなら発注側に3条の明示義務があります。何を明示するかは公正取引委員会の規則1条に12項目で定められていて、エンジニアの案件で毎回関わるのは次の7つです。
- 発注する側と受ける側の名称(商号・氏名、または識別できる番号)
- 業務委託をした日
- 給付の内容(役務なら提供する役務の内容)
- 給付を受領する期日(期間を定めるなら、その期間)
- 給付を受領する場所
- 検査をする場合は、検査を完了する期日
- 報酬の額と支払期日(具体的な金額が困難なやむを得ない事情があれば、算定方法でも可)
明示のタイミングは「業務委託をした場合は、直ちに」(3条1項)なので、募集文の段階で全部が揃っている必要はありません。ただし、決まらない項目があるときは、その理由と決める予定の期日を示すことになっています(規則1条1項12号)。募集文に業務内容・納期・納品先・報酬額・支払期日のどれかが無く、着手を求められている案件は、3条の明示が済んでいない状態です。着手前にメールで揃えてもらう根拠がここにあります。なお12条も3条も主語は特定業務委託事業者(従業員を使う発注者)で、個人が個人に発注する形には及びません。1か月未満の単発案件では5条(受領拒否・減額の禁止など)が及ばないこと、3条と4条は単発でも適用されることは土日副業の記事に書きました。
実務としてどうするか
1. 経路を3つ書き出して、細い2本だけを見ていないか確かめる
本業の人脈で業務委託を頼める相手(元同僚・前職・勉強会の知人)、エージェント、クラウドソーシングの3つを書き出します。内閣官房の調査で8割を占めるのは依頼者からの直接の依頼で、副業でここが空欄なら、それが「案件がない」の正体です。見つけた案件は、上の7項目が募集文と契約書のどこにあるかを当てて、無い項目は着手前にメールで揃えます。
2. エージェントは案件検索ではなく、登録して非公開案件を見る
公開案件だけで判断すると、Midworks の例では全体の2割しか見ていないことになります。クラウドワークス テックは登録から参画まで最短3営業日、平均2週間〜1か月と公表していて、IT・エンジニア特化、登録は無料、利用者の90%がリモートワーク案件で稼働しています(2025年1月末時点)。実務経験2年以上が目安で、長期(主に3か月以上)の案件が中心なので、平日に週1〜2日以上の稼働を作れる人が、案件の有無を面談で確かめる使い方になります。
登録無料 ・ IT・エンジニア特化 ・ 利用者の90%がリモートワーク案件で稼働
![]()
3. 独立を視野に入れるなら、非公開案件の多い会社をもう1社
副業から独立へ進む段階では、週5日の常駐案件を基本とするエージェントが入口になります。Midworks は公開案件25,000件以上(2026年3月時点、全国)に対して非公開案件が全体の80%と書いていて、案件が途切れたときの報酬保障(契約単価の60%、審査あり)があります。副業向けの会社ではないので、登録の意味があるのは独立の準備に入った人です。退職日から走り出す期限は独立タイミングの記事にまとめています。
報酬保障サービスあり(契約単価の60%・審査あり)
![]()
まとめ
- 内閣官房調査(2,119名)では、フリーランスの78.7%が仲介を使わず依頼者から直接仕事を受けている。エージェントやクラウドソーシングを含む仲介を主に使う人は9.3%で、仕事の入口としては細い
- 副業の立場だと取引先の経路が無く、人脈も本業の範囲に限られる。「案件がない」は細い2本だけを見ている状態
- エージェントの案件は非公開が多く(Midworks は全体の80%)、紹介まで平均2週間〜1か月(クラウドワークス テック)。合わないのは稼働日数・実務経験・期間のどれか
- 募集文は12条(虚偽・誤解を生む表示の禁止)、契約時は3条の明示義務。業務内容・納期・納品先・報酬額・支払期日が無いまま着手を求める案件は3条の明示が済んでいない段階で、着手前にメールで揃える根拠がある
あわせてどうぞ
土日だけの案件と稼働日数の下限は土日副業の記事に、6社の数字の読み方はエージェント6社比較の記事に、副業の所得税と住民税は副業20万円と住民税の記事にまとめています。
この記事で参照した一次情報
- 内閣官房ほか 令和4年度フリーランス実態調査結果(9章Q1の仲介事業者・仲介サービスの利用状況〔2,119名〕、Q2の取引開始の申込が対面かオンラインか〔451名〕、Q4-1の募集時の取引条件と実際が一致しなかった割合〔仲介サービスを使う451名のうち2.0%〕、1ページ目の調査時期〔令和4年8月〕を確認)
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)(第3条第1項の明示義務と「直ちに」、ただし書の未定事項、第12条の募集情報の的確な表示を確認)
- 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行令(令和6年政令第200号)(第2条の募集情報の対象5事項を確認)
- 公正取引委員会関係特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行規則(令和6年公正取引委員会規則第3号)(第1条第1項の明示事項12号、第3項の算定方法による明示を確認)
- クラウドワークス テック よくある質問(登録から参画まで「最短3営業日、平均で2週間~1ヶ月程度」、「長期(主に3ヶ月以上)」「準委任契約」「サイト上で非公開のお仕事もございます」、クラウドソーシングとの違いを確認)
- ITプロパートナーズ・レバテックフリーランス(トップページの登録者限定機能の記述)・同 サービス紹介(無料会員登録→カウンセリング→案件申し込み・商談→商談成立・参画の流れ)・Midworks・ポテパンフリーランス サービス紹介・ギークスジョブ(登録から紹介までの流れ、非公開案件の記述を確認。2026年9月11日時点)
本記事は2026年9月時点で上記の一次情報を確認して書いています。エージェント各社の流れや案件の条件は変わることがあります。最新の情報および個別の判断は、各社の公式サイト、弁護士または公正取引委員会・中小企業庁の相談窓口にご確認ください。

